地域社会とアートのあり方を美術館を通して考えます。
其の二「美術館はどこから来たのか、美術館は何者か、そしてどこへ行くのか」
明治期に誕生した日本の美術館は、社会のあり方とともに変遷と成長を続け、調査研究、保存修復、展示公開、教育普及という活動の基本を形づくるとともに、地域ごとに独自の成果を積み重ねてきました。地域社会におけるアートと美術館の可能性を考え、九州や四国を中心に様々な美術館の活動を調査・研究している川浪千鶴さんにお話を伺います。
講師:川浪千鶴(フリーランスキュレーター)
1957年山口県下関市生まれ、福岡市在住。早稲田大学卒業後、81年に福岡県立美術館学芸員となり、福岡県立美術館学芸課長ののち、2011年から2018年まで高知県立美術館企画監兼学芸課長、石元泰博フォトセンター長を務めた。専門は日本の戦後から現代の美術、美術館教育、ミュージアムマネジメント。主な企画展=「アートの現場・福岡」シリーズ(1998〜2009)、「菊畑茂久馬と〈物〉語るオブジェ」展(2008)ほか。主なマネジメント担当企画展=「大絵金展極彩の闇」(2012)、「岡上淑子コラージュ展はるかな旅」(2018)など。
地元福岡のアートシーンをサポートするプロジェクトや鑑賞教育にかかわる企画を館内外で行う。