朝のおとなの1010[てんてん]講座 美術からみた文化「水のゆくえ」
2020.06.01
新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、お休みしていた講座を再開しました。
しかし講座は、人数限定・先着順の事前申込・入館時体温測定・連絡先記入で、お話中心です。
なかなか多くの方に参加していただけない状況なので、このブログ内でお話した内容を紹介します。
まずは、朝10時10分にスタートする、朝のおとなの1010[てんてん]講座から、『美術からみた文化「水のゆくえ」』です。
地球は水の惑星。表面積の2/3は水です。そのうちの97%は海水で、3%が淡水。しかも淡水の内、ほとんどは南極、北極の氷です。私たちが見たり、飲んだり、使ったりする水は0.8%ほどといわれています。
水は液体から固体/氷へ、そして蒸発して気体に変化します。
山に降った雨は、川を流れ海へ。
やがて海水は蒸発し、雲になり、また雨を降らせる。
その循環には、約26日間かかり、1年で14回になります。
そんな水には3つの特性があります。
<物質性> <鏡面性> <透過性>
<物質性>
水は、波がたったり、しぶきが飛び散り、水面はゆらゆら動き、表面張力で盛り上がります。
<鏡面性>
水には、まわりの風景が映ったり、キラキラ光も映ります。
<透過性>
水は透けて、向こうにあるものが見えます。
その特性が重なると、不思議な表情が生まれます。
形があるような、ないような、水。
光をあるときは反射し、またある時は透過する水。
命の源であり、生きるために欠かせない水。
大切で、不思議で、魅力的な水。
こうした水を徹底的に見つめ、描いたのでしょうか。
福田平八郎 《水》 1958年 |