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OPAMブログ

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びじゅチューン!✕OPAM なりきり美術館 第1回

展覧会 2021.02.25

映像や音楽で芸術を身近に
県内ゆかりの作品も展示


大分県立美術館(OPAM、大分市寿町)の開館5周年記念事業「びじゅチューン!×OPAM なりきり美術館」が2月19日から同館で始まる。同館の宇都宮寿主幹学芸員が見どころを紹介する。

今回の企画展は、世界の美術を歌とアニメで紹介するNHK・Eテレの人気番組「びじゅチューン!」とのコラボレーションです。アーティストの井上涼さんが作詞、作曲、アニメ、歌の全てを手掛ける人気の番組です。1階の一部と3階を使う大規模な展覧会で、「びじゅチューン!」の発想の源になった作品や最新技術で作られた高精細の複製品の他、映像や音楽を使った体験型のコンテンツなどを楽しめます。

有名な屛風(びょうぶ)絵をモチーフにしたアニメ「風神雷神図屛風デート」と「夏秋草図屛風デート」のコーナーでは、尾形光琳(1658~1716年)が俵屋宗達(生没年不詳)のオリジナルを模写した「風神雷神図」の裏に酒井抱一(1761~1829年)が「夏秋草図」を描いた屛風を複製品で再現し、表裏一体の世界観を映像や音などで表現しています。屛風の前に立つと、「風」や「雷」、にわか雨に打たれた「夏草」や野分(台風)に翻弄(ほんろう)される「秋草」の様子を体感できます。

県内関連では、豊後高田市の熊野磨崖仏を題材にしたアニメ「お互い擬態」に加え、同市の富貴寺や国東市の「ケベス祭」などの史跡や祭り、田能村竹田(1777~1835年)や福田平八郎(1892~1974年)、髙山辰雄(1912~2007年)、宇治山哲平(1910~86年)、生野祥雲斎(1904~74年)など県出身の芸術家の作品もびじゅチューン作品と関連付けて展示しており、大分の文化や芸術を知る機会にもなっています。

日ごろ芸術にあまり興味がない人や、分かりにくそうと感じている人でも気軽に足を運び、触れることができる展示になっています。また、県内の芸術や文化、風土を知り、実際に足を運び、実物を鑑賞するきっかけになることを願い企画しました。子どもから大人まで、多くの人にご覧いただければと思います。

▽「びじゅチューン!×OPAM なりきり美術館」は5月9日まで。入場料は一般300円(前売り250円)、大学・高校生200円(同150円)。中学生以下無料

(大分県立美術館 主幹学芸員 宇都宮壽)
 


大分合同新聞 令和3年2月13日掲載