頂上付近で岩から垂れ下がる氷柱を入れ、父と一緒に水筒の麦茶を飲んだ小学1年生の春の切株山登山。院内町に転校するため、クラスのみんなとお別れをしたあと、ひとりで家まで帰った中学2年生の夏の日。休日に偶然入った横浜美術館のポール・ジャクレー展で出会ったエキゾチックな木版画の数々。このワークショップでは、大分県立美術館(OPAM)の《大分観光壁》を手がけた美術家ミヤケマイ氏を講師に迎え、制作時に滞在した竹田で「ひとびとのキオク」をテーマに、参加者ひとり一人のキオクがひとつの作品となってあらわれる、共同制作型のワークショップを開催します。
ミヤケマイ
日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さに独自のエスプリを加え、過去と現在、未来までをシームレスにつなげながら物事の本質を問う作品を制作。媒体を問わない表現方法を用いて骨董、工芸、現代アート、デザインなど既存のジャンルを問わずに天衣無縫に制作発表。水戸芸術館、Shanghai Duolun Museum of Modern-Art、POLA美術館、森美術館、世田谷美術館での展示及びワークショップのほか、村越画廊、壺中居、Bunkamuraギャラリーなどで個展多数。銀座メゾンエルメス、慶應大日吉キャンパス来往舎ギャラリーなど、企業や大学でもサイトスペシフィックなインスタレーションを手がける。2008年パリ国立美術大学大学院に留学。『膜迷路』(羽鳥書店/2012年)など3冊の作品集がある。www.maimiyake.com