日常のコミュニケーションの中で“かわいい”という言葉は色々な場面で使われています。日本では古くから“かわいい”ものを愛でる独自の文化があり、日本語の“かわいい”には、様々なニュアンスが含まれています。
本展では、美術作品に表現された身近な犬や猫、鳥やリス、フクロウなどの小動物、愛らしい季節の草花、無邪気で微笑ましい子ども、“ゆるかわ(ゆるくてかわいい)”の僧・布袋さんや南画に描かれた人物、さらには着物や工芸作品のデザインまで、幅広い作品に注目します。可憐なもの、幼いもの、小さいもの、素朴なもの等々の“かわいい”をキーワードに、日本美術の新たな魅力を探ります。
大分県立美術館のコレクションの中でも、竹工芸で初めて人間国宝となった本県出身の生野祥雲斎(1904-1974)の作品を軸とした約300点からなる県内外の竹工芸作品は、質・量ともに国内最大級として知られています。
当館では、竹工芸を大分ならではの文化風土から生まれた主要な地域文化資源と位置付け、コレクション展における特集展示「大分竹工芸名品展-此君礼賛-」をシリーズとして開催しています。
今年度のVol.8では、「生誕120年・没後50年 生野祥雲斎展」に先駆けて、祥雲斎以降の作家を中心に、大分の竹工芸の歴史や変遷を当館コレクションの優品からにご紹介いたします。
コレクション展III 「かわいい日本美術」びびコレクション展オープニングレクチャー
コレクション展III 「かわいい日本美術」学芸員によるギャラリートーク