-作家のアトリエから-
素描は、人の目に触れることを前提に制作した「作品」ではありません。画家が日々の生活の中で目にする気になる対象や旅先の情景、頭に思い浮かんだイメージや作品の構想など、作品の元になるモティーフやイメージを気の向くままに描きとめたものです。写真のように対象を細部まで克明に写し取ったものもあれば、見た印象を鮮烈な色彩で写し取ったもの、また、気分にまかせて筆を走らせたものもあります。その臨場感あふれる生き生きとした描写や、即興性にとむ躍動するイメージは、完成した作品とは異なる独自の魅力を放っています。
本展は、当館のコレクションの中から、日本画の福田平八郎、髙山辰雄、岩澤重夫、洋画の宇治山哲平、佐藤敬らの特長的な素描を精選してご紹介します。また、関連する本画も併せて展示し、彼らが日々なにを見つめ、いかにして作品を生み出そうとしていたのか、その創作の舞台裏に迫ります。
髙山辰雄《少女》1978年頃 | 髙山辰雄《春日浦・思い出》 |
宇治山哲平《セティⅠ世の神殿》1965年 | 岩澤重夫《マンゴー》1972年 |
福田平八郎《菊》1925年 | 佐藤敬《中国風景》1941年 |
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