侯爵家が誇る宮廷の至宝 九州初公開!
大分県立美術館では、4月16日(木)の大分県新型コロナウイルス感染症対策本部の決定を受け、「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」を4月16日(木)をもって閉幕とさせていただきます。ご了承下さい。
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リヒテンシュタイン侯国は、スイスとオーストリアにはさまれた国で、元首のリヒテンシュタイン侯爵家は300年以上にわたって優れた芸術品を収集してきました。その数は3万点にもおよびます。本展では、北方ルネサンス、バロック、ロココ時代の絵画と、ヨーロッパの王族や貴族の趣味が色濃く反映された磁器の名品などを多数展示し、優雅な宮廷文化を紹介します。
リヒテンシュタイン侯爵家のコレクションの展覧会は、九州初開催となります。
本展の見どころ
ルーベンスを間近で観る絶好のチャンス!
本展で最もご注目いただきたいのが、バロックを代表する画家ルーベンス(1577-1640)による《ペルセウスとアンドロメダ》(1622年以降)です。この他にもルーベンスは3点展示されます。大分でルーベンスの絵画を観ることのできる、またとない機会です。
絵画部門は北方ルネサンスからバロックまで大充実しており、本展のメイン画像を飾る、ヴァルトミュラー(1793-1865)によるピンクの華やかなバラの絵も見どころです。
大分でキリスト教美術に出あう
大分県は豊かな自然と各地の多様な文化を背景にしながら、16世紀、大友宗麟の時代に南蛮文化やキリスト教を積極的に受け入れてきました。本展ではドイツ・ルネサンスの画家ルーカス・クラーナハ(父)による《聖バルバラ》(1520年以降)やルーベンスの《聖母を花で飾る聖アンナ》(1609/10年頃)などキリスト教を主題にした巨匠による名画をご堪能いただけます。
東洋と西洋の合作
本展では、貴族の趣向が反映された、宝石のように煌びやかな磁器がご覧いただけます。優美な嗅煙草入や色とりどりの花模様のカップが並ぶ中、際立った輝きを見せるのが《青磁色絵鳳凰雲文金具付蓋物》です。17-18世紀に日本で作られた有田焼がはるか遠くのウィーンに渡り、そこで金属装飾され、数百年の時を経て、このたび九州で公開となりました。東洋と西洋の技術を組み合わせて作った、貴重な作品です。
女性像
右の作品は、リヒテンシュタイン侯妃ヨーゼファ・ゾフィーの肖像画です。ベートーヴェンはこの侯妃に、ピアノソナタ第14番「幻想風ソナタ」を献呈しました。本展では、第1章でリヒテンシュタイン侯女や侯妃の肖像画を、第2章では聖母子や聖女を描いた作品を、第3章ではルーベンスによる女神像をご覧いただきます。肖像画や神話・宗教にみる美しい女性の姿をお楽しみください。
展覧会をもっと楽しむポイント!
★ミニコンサート開催!
本展に関連して、大分市出身のヴァイオリニスト・朝来桂一をメインにピアノやチェロと、ヨーロッパの貴族が愛した優美なクラシック音楽のミニコンサートを開催します。詳細は下記イベント欄をご確認ください。
★2020年はベートーヴェン生誕250年!iichico総合文化センターで演奏会を楽しむのはいかがでしょうか。3月29日には、毎年恒例のジュニアオーケストラが開催されます。リヒテンシュタイン展と合わせて、ベートーヴェンの時代に想いを馳せることもできるでしょう♬
★音声ガイドに入っている曲は、モーツァルトがリヒテンシュタイン侯アロイス1世のために書いた曲です。アロイス1世の肖像画は本展でご覧いただけます。作品とガイドを合わせてお楽しみください。
★お隣のコレクション展示室では「コレクション展Ⅵ 美の女神たち」を開催しております。江戸時代の美人画を筆頭に、画家や彫刻家が捉えた日本の女性像を多数ご紹介しております。会期中に限り、リヒテンシュタイン展の半券提示でコレクション展を無料でご覧いただけますので、ぜひ足をお運びください。
所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
© LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, VaduzーVienna
展覧会紹介動画を掲載します。会場では公開しておりません。どうぞお楽しみください。
本展監修者・ヨハン・クレフトナー氏記念講演会「リヒテンシュタイン侯爵家の美術コレクション」(中止)
朝来桂一とミューズたちの MUSIC in MUSEUM(中止)
リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展 担当学芸員によるギャラリートーク(中止)