大分県立美術館は、大分県ゆかりの美術家を中心とした5,000点を越える多様な美術作品や資料を所蔵しています。今回は臼杵市で、その作品を中心に皆様にご鑑賞いただく「地域美術館」を開催します。
臼杵市は、時代を問わず多くの美術家を世に送り出しており、当県固有の豊かな文化風土を作り上げてきた代表的な地域です。今回はその臼杵市で「臼杵の美術家や風土」と題して、臼杵市出身の作家たちの作品や、市内の慕(した)わしい風景を描いた作品を中心に展示いたします。また、臼杵市がユネスコの食文化創造都市に認定されたことにちなんで、身近な食べ物を題材にした作品も紹介いたします。
臼杵市出身の作家の創作の足跡をたどるとともに、作品を通して、皆様に郷土の豊かさや新たな視点を示すことができれば幸いです。なお、展示は、臼杵市歴史資料館と臼杵市観光交流プラザの2つの会場で行います。
歴 史
臼杵市歴史資料館(第1会場)
臼杵市に残る貴重な郷土の歴史資料を展示する資料館です。観光客に臼杵の歴史的背景をわかりやすく伝えるとともに、市民や児童生徒の郷土史学習の場として、郷土の「郷育」を推進しています。
観 光
臼杵市観光交流プラザ(第2会場)
「臼杵を訪れる観光客が最初に立ち寄る場、市民も集い交流できる中心市街地のにぎわいの場」が基本コンセプトの施設です。
臼杵市観光協会
臼杵観光に関する、さまざまな情報を発信しています。
食文化
ユネスコ食文化創造都市 臼杵
2021年11月、臼杵市は、これまで大切に守り育ててきた多彩な食文化が評価され、ユネスコ創造都市ネットワークの食文化部門への加盟が認められました。
特産品
臼杵焼
臼杵焼とは臼杵で生産される陶磁器の総称で、今から約200年前の享和年間、市内の末広で臼杵藩の御用窯として開かれた「末広焼」を始まりとしています。「末広焼」は約10年しか操業せず、「幻の焼物」とも呼ばれていますが、窯跡の発掘調査により陶胎染付を中心とした庶民向けの食器を中心に生産していることがわかりました。また幕末には市内の二王座に「丸山陶器場」が開かれ明治の半ばまで生活雑器を中心に生産していました。
それ以降しばらく「臼杵焼」は途絶えていましたが、昭和40年代、国宝臼杵磨崖仏付近の深田で民窯が開かれ、現在もそのうち1軒が操業して、「臼杵焼」のブランドを継承しています。
竹工芸
竹巧彩(ちくこうさい)
大分は、竹細工に適した真竹の生産量が日本有数です。臼杵市佐志生(さしう)で竹工芸の工房を営む毛利健一氏の作品を当展覧会で展示します。
トークイベント「佐藤雅晴 尾行-臼杵、大分県立芸術緑丘高校、そして、世界へ」【定員一杯となりましたので、申込みを締め切りました】