展覧会
コレクション展Ⅰ 特集 楽しむ近世絵画
大分県立美術館は、大分県出身やゆかりの作家を中心とした約5,000点にのぼる美術作品や資料を収蔵し、年間を通してコレクション展でご紹介しています。 2023年度コレクション展Ⅰでは「特集 楽しむ近世絵画」とタイトルに掲げ、当館が収蔵する江戸時代の絵画を中心に特集し、その魅力をご紹介いたします。
江戸時代の豊前・豊後の地には、自分たちの楽しみとして山水や花卉を描く南画家(文人画家)や、藩の仕事として絵を描く藩絵師などが活躍し、多様な美術が展開しました。特に、豊後岡藩(現・竹田市)に生まれ、江戸時代後期を代表する南画家となった田能村竹田(1777-1835)は、豊後南画の隆盛を導き、多くの後進を生みました。
南画は、中国の南宗画に由来する語ですが、文人画とも言われるように、詩文書画の教養を備えた文人(知識人)が描いた絵画のことです。本展の前半部では、質・量ともに充実した当館の南画(文人画)コレクションの中から、田能村竹田をはじめ、その弟子や竹田と交遊のあった南画家の作品を展示します。
展示後半部では、豊前・豊後の諸藩で活躍した藩絵師による吉祥画や名所絵、江戸時代の様々な風俗を題材とした浮世絵版画、また当時の人気画題であった肉筆美人画、さらには近世の先達を敬いながらも、新しい表現を追求した大分の近代日本画にも目を向けます。
近世絵画の多くには、山水、季節の花々、生物たち、といった美しい自然への敬慕と、その自然を身近に詩・書・画などの芸術に親しむ生活への憧れが示されています。戦争や紛争が絶えず、また様々な環境問題にも直面する現代社会ではありますが、本展を通じて、江戸時代の人々が希求した幸せや平和への願いの一端を知り、明日へのヒントにしていただけたら幸いです。
- 会期
- 2023年4月14日(金)~6月25日(日)
- 休展日
- 2023年5月17日(水)
- 会場
- 大分県立美術館 3階 コレクション展示室
- 開館時間
- 10:00~19:00
金曜日・土曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで) - 観覧料
- 一般 300(250)円
大学・高校生 200(150)円
※( )内は有料入場20名以上の団体料金
※中学生以下は無料
※大分県芸術文化友の会 びびKOTOBUKI無料、TAKASAGO無料、UME団体料金
※高校生は土曜日に観覧する場合は無料
※県内の小学・中学・高校生(これらに準ずる者を含む)とその引率者が教育課程に基づく教育活動として観覧する場合は無料
※障がい者手帳等をご提示の方とその付添者(1名)は無料
※学生の方は入場の際、学生証をご提示ください
※開催中の企画展半券提示で1枚につき1回無料 - 主催者
- 公益財団法人大分県芸術文化スポーツ振興財団・大分県立美術館
- お問合せ先
- 大分県立美術館 097-533-4500