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アトリウム・屋外展示作品

天庭

天庭(あまにわ) — 工芸を超える現代三人衆

「徳丸 鏡子(陶)、礒﨑 真理子(陶)※現在修復中、高橋 禎彦(ガラス)」

「天庭」-「五感」の出会う、現代工芸作家のインスタレーション

 「天庭」とは、美術館三階のロビー空間を彩る、ガラスで囲われた、空に抜ける庭。
 四季や、自然の天候そのものを、ゆったりとした時間のなかで、身体いっぱいで体験してもらおうという趣向。
 ここに、色彩と素材の交響する庭を、演出してくれるのは、日本の現代工芸を代表するトップランナー、三人。
 ミラノで活躍した亡き磯崎真理子は、「クリスタル」な透明を追求しながら、アクリルや、テラコッタに色を吹きつけた、「何処にも無い、イメージの花」をつくった。
 白い陶器で、無限に、夢幻に内側から花咲く、生命の躍動をかたちづくるのは、「生を言祝ぐ」徳丸鏡子。
 吹きガラスの第一人者、高橋禎彦は、持ち前の自在な「ジャズ」感覚でもって、「人間皆アーティスト」でワクワクするような、透明な「遊具」をつくった。
 日日歳歳、変化し続ける、ミュージアムならではの、「成長の庭」が、こうして生まれた。

展示作品

徳丸鏡子《四大エレメントより−火および水》2007年 磁器、鉄

徳丸鏡子《原初の庭》2013年 陶

礒﨑真理子《クリスタル・フラワー》2008-2009年 アクリル彩色、テラコッタ ※現在修復中

高橋禎彦《光を呼ぶ、雨を求める》2015年 ガラス

徳丸鏡子《四大エレメントより・火および水》2007年 大物用磁土

徳丸鏡子《四大エレメントより・火および水》2007年 大物用磁土

礒﨑真理子《Untitled-Tms5》2005年 陶

礒﨑真理子《Untitled-Tms5》2005年 陶

高橋禎彦《光を呼ぶ、雨を求める》2015年 ガラス

高橋禎彦《光を呼ぶ、雨を求める》2015年 ガラス

徳丸 鏡子

1963年 東京生まれ。多摩美術大学大学院絵画科油画専攻陶芸コース修了。 91年滋賀県立陶芸の森美術館「変貌する陶芸・国際現代陶芸展」より作家活動を開始。96年より日本・アメリカ・アルゼンチン・台湾11か所のアートプログラムで滞在制作。2006年ポロック・クラズナー財団奨学金、13年タカシマヤ文化基金タカシマヤ美術賞受賞。ボストン美術館、フィラデルフィア美術館(米)、鶯歌陶磁博物館(台湾)、岐阜県国際現代陶芸美術館、他で作品が収蔵される。

礒﨑 真理子

1964年 東京生まれ。90年、武蔵野美術大学工芸工業デザイン科(陶磁専攻)を修了。92年、ファエンツア国立工芸学校(伊)を修了し、2005年には、文化庁派遣芸術家在外研修としてイタリアへ派遣渡航。イタリア、日本両国で作品を発表するが、13年 9月逝去。ファエンツア国際陶芸博物館(伊)、石川県立九谷焼技術研修所、草月美術館、日航ホテル関西空港、さいたま広域合同庁舎、他で作品が収蔵、設置される。

高橋 禎彦

1958年 東京に生まれる。80年、多摩美術大学美術学部立体デザイン科修了後、同研究室にて副手。82年から84年にかけて、ドイツ、ラインバッハのグラスハウスアムヴァサートゥルムエ房にてアシスタントを務める。85年より神奈川県相模原市に工房をかまえ、現在、多摩美術大学教授。北海道立近代美術館、東京国立近代美術館、横浜美術館、下関市立美術館、クンストパラスト美術館(独)、コーニングガラス美術館(米)、ヴィクトリア&アルバート博物館(英)、他で作品が所蔵される。

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