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コレクション展Ⅴ:花が咲くころ

まもなく梅や桜の季節が始まります。本展では、大分県の作家の作品を中心に、春や花に関わる作品を主にご紹介します。
冬が終わって暖かくなると、新緑が芽吹き、花のつぼみがほころびます。
雪が溶けて、人も動物もより動きやすくなります。節分や桃の節句、花見などの行事も行われます。身のまわりの花々とあわせて、春の季節をお楽しみください。

田近竹邨《鴛鴦遊春池図》1919年
田近竹邨《鴛鴦遊春池図》1919年
【特別展示】日田の名家が守り伝える、貴重な御殿雛

「コレクション展Ⅴ:花が咲くころ」では、日田市の原次郎左衛門家のご協力により、初代永徳斎作の御殿雛を特別展示しています。

初代永徳斎は、江戸初期創業の京都の名門 「岡田次郎左衛門」 の12代目を継承し、明治・大正期には皇室や公家・大名の御用を承るほどの名工でした。しかし、多くの作品は関東大震災や東京大空襲で失われ、現存するものはごくわずかです。今回展示する御殿雛は、奇跡的に残された数少ない作品のひとつです。

紫宸殿を模した壮麗な御殿飾り、26体の精巧な人形、象牙に蒔絵を施した繊細な雛道具、そして三種の神器を再現した格式高い装飾——そのすべてが、職人の卓越した技術と美意識を伝えています。

春の訪れを祝うこの季節、歴史と伝統が息づく貴重な御殿雛をぜひご覧ください。

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