-インスタレーション、十二の柱+出会いのパフォーマンス-
「出会いと五感のミュージアム」を標榜する当館を舞台に、国内外で活躍するアーティストたちの表現が響き合う祝祭空間を現出させる試みを行います。
「インスタレーション、十二の柱」は、日本の現代美術の作家たちが、人々の生活である日々の営みに対する賛美=「言祝ぎ」をオブジェやインスタレーションであらわします。
「出会いのパフォーマンス」は、ウィーン等で活躍するアーティストたちが大分の地霊にインスピレーションを得たパフォーマンスを展開します。
○チケット(当日券)販売場所
大分県立美術館、iichiko総合文化センター1F インフォメーション、トキハ会館、中央町プレイガイド、ヱトウ南海堂、大分市府内五番街商店街振興組合
日本のものづくりの原点には、人々の生活である日々の営みに対する「言祝(ことほ)ぎ」=賛美があります。それは、身の回りのモノだけではなく、現代の工芸やアートにも通じるものといえるでしょう。また、人々は、土地や風土に根ざして日々を営み、生を育んでゆきます。
本展覧会では、素材と真摯に向き合う日本の現代美術家十二人による「言祝ぎ」をテーマとした作品と、海外の四人の作家が、大分という彼らにとって未知の土地に住む人々や風土に「出会い」、体感し、感じ得たモノを表した映像やパフォーマンスを同じ空間に展開させることで、創造的「出会い」を試み、鑑賞者との新たな「出会い」を創出します。
万物の循環をあらわす十二節気(せっき)、ユーラシアの陰陽五行(いんようごぎょう)、その宇宙天体の運行にちなんだ「十二の言祝ぎの柱」が、舞踊神バッカス、ディオニソス神のごとき海外四作家のパフォーマンスと共鳴することで現前する生への祝祭空間をお楽しみください。
青木野枝、さかぎしよしおう、戸田裕介、戸谷成雄、中村洋子、樋口健彦、藤本由紀夫、真島直子、増田洋美、村元崇洋、吉雄介、留守玲
青木野枝 《ふりそそぐものたちⅡ》 2012年 豊田市美術館でのインスタレーション Photo by Tadasu Yamamoto Courtesy of HASHIMOTO ART OFFICE | 青木野枝 《原形質/2015》 2015年 石膏、布、ウレタン、鉄 Photo by Tadasu Yamamoto Courtesy of HASHIMOTO ART OFFICE | さかぎしよしおう 《15006》 2015年 磁土 |
戸田裕介 《水土の門/天地を巡るもの-Ⅱ》 UBEビエンナーレ(第26回現代日本彫刻展)出品 2015年 ステンレススティール、黒御影石 撮影/志賀政夫 | 戸谷成雄 《森 2015 Ⅱ》 2015年 木、木灰、アクリル絵具 Copyright of the artist Courtesy of ShugoArts Photo by Shigeo Muto | 中村洋子 横浜ダイヤビルディング エントランスでのインスタレーション 2009年 ステンレスメッシュ 撮影/末正真礼生 |
樋口健彦 《Real Number 2008》 2008年 陶、墨 撮影/末正真礼生 | 藤本由紀夫《THE MUSIC (FRAMES)》 2011年 ミクストメディア Copyright of the artist Courtesy of ShugoArts | 真島直子 Art Spot Furu-Furu(東京)での個展「生贄の宴」会場風景 1991年 ミクストメディア 撮影/森岡純 |
増田洋美 《PLAY THE GLASS cantabile (shall we dance?)》 おぶせミュージアム・中島千波館(長野) 個展「PLAY THE GLASS 増田洋美 ヴェネツィアから小布施へ」でのインスタレーション 2014年 宙吹きガラス、酸仕上げ、オーガンジー 撮影/studio Hi-Bush | 村元崇洋 《DANCE》 伊参スタジオ公園 (旧中之条町立第四中学校、群馬)でのインスタレーション2009年 コンパス、色鉛筆 | 吉雄介 ギャラリー砂翁(東京)での「三越前駅・A1出口」展 会場風景 2015年 トタン、その他 撮影/末正真礼生 |
留守玲 《遭遇》 2015年 鉄・熔接、熔断 |
ドリス・ウーリッヒ、トネ・フィンク、マリアンネ・グレーバー、スティーブン・コーヘン
※各パフォーマンスを鑑賞するには展覧会観覧券を購入する必要があります。お申し込みは不要です。
※各ワークショップへ参加ご希望の方は、電話またはinfo@opam.jpへ件名にイベント名、本文にお名前、ご連絡先電話番号をご記入の上お申し込みください。参加料は無料です。定員になり次第、締め切らせていただきます。
ドリス・ウーリッヒ Doris Uhlich
1977年、オーストリア生まれ。ウィーン在住。2002年から2009年にかけてコンテンポラリー・ダンスのための教育学をウィーン音楽院で学び、2006年までtheatercombinatに所属。以降、自身のプロジェクトを手がけ、現在に至るまで主要なコンテンポラリー・ダンス誌において重要なアーティストと称される。肉体の動きを軸に《more than enough》、《Rizing Swan》、《more than naked》等数多くの作品を発表。2015年よりウィーン国立音楽大学のMax Reinhardt Seminarで教鞭をとる。
ワークショップ
「ユニヴァーサル・ダンサーズ Universal Dancers」
6月8日(水)、9日(木) 各18:30~20:30
会場:大分大学 旦野原キャンパス(大分市大字旦野原700番地)
定員:20名(16歳以上、ダンス経験不要)
※2日間連続ワークショップ
パフォーマンス
「ユニヴァーサル・ダンサー OPAMバージョン Universal Dancer / OPAM Version」
6月11日(土)16:00~16:45
6月12日(日)14:00~14:45
会場:大分県立美術館 1階 展示室A
音響:ボリス・コーペニング
制作アドバイザー:丸岡 由枝
トネ・フィンク Tone Fink
1944年オーストリア、シュヴァルツェンベルクに生まれ、ウィーン美術アカデミーで学ぶ。ウィーンとフォアアールベルク州に在住。ドローイング・絵画・紙の立体作品等、主に紙を媒体とした作品や、パフォーマンス、映像作品などを手がけるアーティスとして活躍。ザルツブルク、International Summer Academy of Fine Artsで教鞭をとる。ウィーン市によるStadt Wien für bildende Künste等受賞。アルベルティーナ、近代美術館(ウィーン)等、オーストリア国内の美術館の他、ザルツブルク、ベルリン、バーゼル等ヨーロッパを中心に個展を開催。
ワークショップ
「紙のもけい ハトをつくろう pattern - and pigeons building」
6月18日(土)13:30~16:30
会場:TSG竹田総合学院(竹田市大字植木731)
定員:15名
パフォーマンス
「ぼくの紙の微笑み:光、動、陰 light, movement and shadow of my paper - smile」
6月11日(土)14:00~14:30
6月12日(日)16:00~16:30
会場:大分県立美術館 1階 展示室A
共演者:シャンタイル・ドーン
マリアンネ・グレーバー Marianne Greber
1963年オーストリア生まれ。ウィーン在住。1979年から1981年まで、オーストリア・クロスカントリー、スキーチームに所属。ウィーン大学でロマンス諸語を学び、1993年に卒業。
1994年から2001年まで、クンストハレ・ウィーンにてディレクターのアシスタントを務め、1995年にウィーンのArt Photography Schoolを卒業、2001年よりフリーランスのアーティストとして活動。政治・歴史・社会的な文脈上で、個々を形成する性、宗教、人種やジェンダーに関する作品を多く手がけている。南アメリカでの滞在制作を行い、2008年にはブラジル、リオデジャネイロの男性から女性への性転換者に焦点を当てた写真集『Sou Glamour』を出版、同時にセミドキュメンタリー映画を制作した。
ワークショップ
「ムービーアーティスト・トーク ライフ・イン・ビトウィーン-リオの第三の性 Movie with Artist Talk / Life in Between - Rio’s Third Gender」
6月22日(水)15:00~17:00
会場:大分大学 旦野原キャンパス(大分市大字旦野原700番地)
定員:100名
6月24日(金)14:30~16:30 ※時間を訂正しています。
会場:別府大学(別府市北石垣82) メディア教育・研究センター
定員:200名
スティーブン・コーヘン Steven Cohen
1962年南アフリカ共和国生まれ。フランス、リール在住。ギャラリーやシアター空間と公共空間を介在し、パフォーマンスを行う。ゲイ、ユダヤ人、南アフリカの白人という自身のアイデンティティから、社会的に取り残された人々やコミュニティに焦点を当てる作品を多く手がける。代表作《Chandelier》は、きらびやかなシャンデリアのチュチュとハイヒールを身にまとったアーティストがヨハネスブルグの不法占拠キャンプが破壊されるなか、パフォーマンスを行ったもので、パリのポンピドゥー・センターでも上演された。故郷南アフリカ共和国、ヨーロッパ圏内での活動を多く行うなか、2010年、あいちトリエンナーレで初来日を果たし、《『The Wandering Jew』-彷徨えるユダヤ人 杉原千畝の崇高なる記憶に捧ぐ-》を世界初公演した。
ワークショップ
「ボディー・セノグラフィー 心と身体の《景》を見つめる Body Scenography」
7月9日(土)第1セッション10:30~12:00 第2セッション14:00~15:30
会場:弥生のムラ 国東市歴史体験学習館(国東市国東町安国寺1639-2)
定員:15名
7月10日(日)第1セッション10:30~12:00 第2セッション14:00~15:30
会場:大分県立美術館 2階 体験学習室
定員:15名
※本ワークショップは、第1、第2セッションの2段階に分かれており、午前と午後の両方にご参加いただく内容です。
パフォーマンス
「アイボール 目からウロコ!エネルギーの交換会 iBall」
7月17日(日) 13:30~15:30 ※時間を変更、訂正しています。
7月18日(月・祝) ※アーティストの体調不良により、パフォーマンスを中止いたします。
会場:大分県立美術館 1階 展示室A
藤本由紀夫の音とアート「音の不思議~美術館をオルゴールで聞く」 (「生への言祝ぎ」展出品作家によるワークショップ)
藤本由紀夫の音とアート「HereとThere~聞くことと見ること」 (「生への言祝ぎ」展出品作家によるレクチャー)
青木野枝と“鉄”「鉄で世界をつくろう」 (「生への言祝ぎ」展出品作家によるワークショップ)
青木野枝と“鉄”「つくっているものはわからないもの」 (「生への言祝ぎ」展出品作家によるレクチャー)