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展覧会

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アート&デザインの大茶会

マルセル・ワンダース、須藤玲子、ミヤケマイ

『おおいた大茶会』をテーマに開催される第33回国民文化祭・おおいた2018、第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会を記念し、大分県立美術館では、開館当初より親しまれているアトリウム展示をてがけた三人の作家、マルセル・ワンダース、須藤玲子、ミヤケマイによるインスタレーションに特化した展覧会を行います。アートとデザイン、それぞれの分野における第一線の活動をご紹介します。
開館当初から大分県立美術館が目指す、「出会いと五感のミュージアム」。そして国民文化祭のテーマである「大茶会」。この二つのコンセプトのもと、五感にうったえ、人と作品の出会う、センセーショナルな現代版大茶会をお届けします。

[共催] 大分合同新聞社、TOSテレビ大分
[特別協賛] 株式会社伊藤園
[協賛] 石川隆道
[後援] オランダ王国大使館、大分県、大分県教育委員会、大分県芸術文化振興会議、エフエム大分、大分ケーブルテレコム株式会社、大分県デザイン協会、公益社団法人 日本グラフィックデザイナー 協会 大分地区
[協力] 公立大学法人大分県立芸術文化短期大学、オランダ政府観光局、KLMオランダ航空、Museo Alessi、Baccarat、 Christofle クリストフル、コスメデコルテ、国立新美術館、ジョン・F・ケネディ舞台芸術センター、成安造形大学情報デザイン領域、成安造形大学情報メディアセンター、無印良品、ASTER、Olectronica、Pixie Dust Technologies, Inc.、SHISEIDO THE STORE、ウエダジュエラー、大分県立歴史博物館、大久保文之、大蔵山スタジオ株式会社、株式会社岡井麻布商店、鬼塚電気工事株式会社、カモシカ書店、クウジット株式会社、幸兵衛窯、佐野文彦、サンワ工務店、しぶや黒田陶苑、株式会社スピン/studioTED、ソニーPCL株式会社、株式会社ダイカン、株式会社中川ケミカル、日田漁業協同組合、藤野芳徳、馬渡侑佑、株式会社ミラクルプロダクツ/studioTED、諸冨京子、山路敦司、和傘工房「朱夏」
[助成] 平成30年度文化庁文化芸術創造拠点形成事業、公益財団法人 花王芸術・科学財団

[チケット(前売券・当日券)販売場所] 
大分県立美術館、iichiko総合文化センター 1F インフォメーション、大分合同新聞社本社受付・同プレスセンター、TOSハウジングメッセ、トキハ会館 3F プレイガイド、豊後プロパン「ビートパワー」、ヱトウ南海堂、大分市府内五番街商店街振興組合、大分県芸術文化振興会議、大分県職員消費生活協同組合、ローソンチケット(L82006)、チケットぴあ(P769-041)

アート&デザインの大茶会テレビCM

「アート&デザインの大茶会 マルセル・ワンダース、須藤玲子、ミヤケマイ」紹介動画

めくるめく夢の世界へようこそ!今年一押しの現代アート展!
本展は美術館の一階アトリウムで親しまれている展示の三作家、マルセル・ワンダース、須藤玲子、ミヤケマイを取り上げる企画です。三人の作家について、本展の展示内容についてご紹介します。

マルセル・ワンダース ポートレイト

Courtesy of Marcel Wanders

マルセル・ワンダース ポートレイト Courtesy of Marcel Wanders

マルセル・ワンダース Marcel Wanders
アムステルダムを拠点に活動するプロダクト&インテリアデザイナー、アートディレクター。アレッシ、バカラ、クリストフル、コーセー、KLMなど数々の企業とのコラボレーション、ハイアットやアンダーズなどホテルや商業施設の内装など、1900を越える数の仕事を展開し、先鋭的なデザインを発信し続ける。大分県立美術館では2015年春の開館にあわせて、1階アトリウムで来館者を迎える卵型のバルーン≪ユーラシアン・ガーデン・スピリット≫を制作。

マルセル・ワンダースは、デザイナーと職人と使う人々が結びつき、人の温もりを形にする「ルネサンス」以来の伝統を蘇らせます。20世紀の冷たい工業主義から離れ、いにしえの詩と幻想とロマンスを、今日の生活に復活させます。本展では、過去27年間のマルセルの仕事のなかから、国際的なブランドとコラボレーションした商品や、最新の映像作品を紹介し、訪れる人々を魔法の旅へといざないます。
 
みどころ
◎イタリアの食器メーカー、アレッシィの《サーカス》(2016) は、楽しいサーカスの世界とキッチンツールとしての機能を組み合わせた、イマジネーション豊かな限定商品。
◎ドイツのベビーカーメーカー、サイベックスからは、シックな大人のテイストと、子どもが喜ぶポップさを合わせ持つ育児用品を紹介。
◎日本の化粧品メーカー、コーセーでは、2010年からコスメデコルテAQMWラインのパッケージデザインを、2011年からは毎年、限定フェイスパウダーコンパクトをデザイン。現在は店舗デザインや広告ビジュアル等もてがけています。女性の絶えまぬ生命力と美を賛え、常識をくつがえす斬新なデザインを提案し続けています。
◎映像作品《Virtual Interiors》(2013〜)では、世界のデザインシーンで活躍するマルセルが内に秘めた、哀愁に満ちた儚いファンタジーが、ダイナミックな仮想空間として視覚化されています。

マルセル・ワンダース《モンスター・チェア》2014年
Courtesy of Marcel Wanders マルセル・ワンダース《サーカス》2016年
アレッシィ・ミュージアム蔵
Courtesy of Marcel Wanders マルセル・ワンダースコレクション《コスメデコルテ フェイスパウダー》2013年
Courtesy of Marcel Wanders
マルセル・ワンダース《モンスター・チェア》2014年
Courtesy of Marcel Wanders
マルセル・ワンダース《サーカス》2016年
アレッシィ・ミュージアム蔵
Courtesy of Marcel Wanders
マルセル・ワンダースコレクション《コスメデコルテ フェイスパウダー》2013年
Courtesy of Marcel Wanders
須藤玲子ポートレイト 
撮影:田村孝介

須藤玲子ポートレイト  撮影:田村孝介

須藤玲子 Reiko Sudo
テキスタイルデザイナー。1984年、株式会社「布」の設立に加わり、現在は取締役デザインディレクター。日本の伝統的な染織技術から現代の先端技術までを駆使した布づくりを行う。2006年、マンダリンオリエンタル東京のテキスタイルデザインを手がけ、毎日デザイン賞を受賞。これまで制作した布地の数々は、ニューヨーク近代美術館(MoMA) をはじめとした世界各国の美術館に永久保存され、今までに無い独創的なテキスタイルの達成、現代デザインをリードする。

アドリアン・ガルデール
展示デザイナー。1972年、パリ生まれ。同地在住。2000年にスタジオ・アドリアン・ガルデールを設立。照明などのプロダクトデザインから世界各国の美術館・博物館の展示デザインまでを幅広く手がける。これまでの仕事として2012年に開館したルーブル美術館ランス別館、2016年に上海の余徳美術館で開催されたアルベルト・ジャコメテイ回顧展の展示デザインなどがある。

斎藤精一
株式会社ライゾマティクス代表取締役、ライゾマティクスアーキテクチャー主宰。1975年神奈川県生まれ。東京都在住。コロンビア大学で建築デザインを学び、帰国後2006年にライゾマティクスを設立。建築で培った考え方をもとに、アート、コマーシャルの分野でインタラクティブな作品制作を続けている。「六本木アートナイト2015」メディアアートディレクター。

Softpad
京都を中心に活動するアート・デザインユニット。1999年結成。インスタレーション、パフォーマンス、サウンド、デザイン分野などジャンルを超えながらそれぞれのメディアの境界線と接点を探る表現活動を行う。プロダクションメンバー:粟津一郎、上芝智裕、奥村輝康、竹内 創、泊 博雅、外山 央、南 琢也。今回のプロジェクトではプログラマーとして真下武久が参加する。


 

本展では、須藤玲子がデザインした約80匹ものこいのぼりが、展示室の空間をダイナミックに泳ぎ回る、驚きの幻想空間に入り込んでいただきます。子どもの健やかな成長を祈る日本の伝統行事に着想を得て、フランスの展示デザイナーのアドリアン・ガルデールとコラボレーションし、各地で展示されたこいのぼりが、OPAMバージョンとしてやってきます。ぜひ五感を刺激するダイナミックなインスタレーションを体感してください。

みどころ

◎2008年に米国ワシントンD.C. のジョン・F・ケネディ舞台芸術センターや、2014年にパリのギメ東洋美術館で展示され、世界中で大好評を得た作品がOPAMにやってくる!
◎六本木の国立新美術館にて「こいのぼりなう! 須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション」(2018年4月11日~5月28日)で開催されたばかりの、色とりどりのこいのぼりが、あなたを迎えます。
◎こいのぼりはひとつひとつ異なり、どれもが特有の触感を感じさせる、須藤玲子ならではの布の世界を表現しています。展示もそれぞれ位置や吊るし方に工夫が凝らされた、サイト・スペシフィックなインスタレーションです。テキスタイルの奔流!圧巻の展示は見応えがあります。

須藤玲子 《こいのぼり》 2014年 
フランス国立ギメ東洋美術館展示風景 須藤玲子《スイング・□(しかく) Swinging Squares》
撮影:Sue McNab 須藤玲子《こいのぼり(部分)Striped Rounds》2004年
撮影:Sue McNab
須藤玲子 《こいのぼり》 2014年
フランス国立ギメ東洋美術館展示風景
須藤玲子《スイング・□(しかく) Swinging Squares》
撮影:Sue McNab
須藤玲子《こいのぼり(部分)Striped Rounds》2004年
撮影:Sue McNab

ミヤケマイ MIYAKE MAI
現代美術家。日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さに独自のエスプリを加え、過去と現在、未来までをシームレスにつなげながら物事の本質を問う作品を制作。媒体を問わない表現方法を用いて骨董、工芸、現代アート、デザインなど既存のジャンルを問わずに天衣無縫に制作を発表する。国内外の美術館での展示及びワークショップのほか、ギャラリーなどで個展多数。銀座メゾンエルメスなど、企業や大学でもサイトスペシフィックなインスタレーションを手がける。『膜迷路』(羽鳥書店/2012年)、『蝙蝠』(2017年)など4冊の作品集がある。2018年SHISEIDO THE STOREのショーウィンドウのアートディレクターに就任。京都造形芸術大学客員教授。

現代の大茶室
本展では、希代未聞のインタラクティブな大型のインスタレーション作品=「茶室」がOPAMの展示空間に現出します。感覚に訴えるインタラクティブなこの展示は、鑑賞者が何かを汲み取り、行動することによって出会う時間の流れや、人間を模倣した一本の筒としての迷路のような空間を創り出します。 また、「茶室」は、それを構成する五行(※)を一度分解し、鑑賞者の体験を通して脳内で再構成してもらう空間となります。ここにしかない、驚きと五感を刺激する作品との出会いをぜひ体感ください。

※陰陽五行。自然界に存在する物質は「陰」と「陽」の要素から成立すると唱えた「陰陽説」と自然界に存在する物質は「木」「火」「土」「金」「水」の五元素に由来すると唱えた「五行説」が一体化し、古代中国で成立した自然哲学の基礎概念。

みどころ
モダンな陰陽五行 - 伝統とハイテクの融合
鑑賞者が展示空間に一歩足を踏み入れると、そこから、五感を刺激する、インタラクティブな茶室空間の体験が始まります。
まず鑑賞者は展示会場の入口に設えられた、茶会において招かれた客が連客を待ち合わせる場所である、寄付に腰を下ろし、鑑賞の順番を待ちます。
そうして、いよいよ、細い路地を通って五行の空間につながるコントロール茶室に向かいます。
このコントロール茶室は、五行の5つの空間の結節点であり、それぞれの空間への入口ですが、次に、五行のどの空間に身を移すのか、それはコントロール茶室の中での鑑賞者の志向や行動などによって決められます。
そして、「木」「火」「土」「金」「水」の5つの空間のどれかひとつ指し示された空間から、それぞれの鑑賞者の鑑賞体験が始まります。「木」「火」「土」「金」「水」それぞれの空間にも、作品や空間との対話を通して、鑑賞者の五感を刺激する出会いが待ち構えています。
これまでに見たことも、考えたこともなかったような、驚きの空間。
ここにしかない、驚きと五感を刺激する作品との出会いを、ぜひ、OPAMで体感ください。

ミヤケマイ《必然》2013年
写真:繁田諭 ミヤケマイ《SHISEIDO THE STORE ウィンドウ》2018年
写真:繁田諭 ミヤケマイ 《恵雨に歌えば》 2017年
撮影:繁田諭
ミヤケマイ《必然》2013年
写真:繁田諭
ミヤケマイ《SHISEIDO THE STORE ウィンドウ》2018年
写真:繁田諭
ミヤケマイ 《恵雨に歌えば》 2017年
撮影:繁田諭
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